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ジダンの頭突きについて考える

ワールドカップが終わってみて、今回一番話題を呼んだのは、結局「ジダンの頭突き」ではないでしょうか。

僕は、彼が彼自身にとっても最後の舞台である、W杯決勝というあの場面で取った、見る人から見れば「狂行」ともとられかねない、この世紀の「頭突き」という行動を支持しています。

確かに小さな子供を含めた世界中の多くの人々が注目をする中でとった彼の行動は、フランスサッカー界の生んだ世界のスーパースターとしては、相応しくない側面があることは否めないと思います。しかし、スーパースターも所詮は人の子、「ジネディーヌ・ジダン」というスーパースターの仮面の下は、僕らと同じ普通の人間です。僕にも人から言われたら絶対に許せない、ということはあると思います。(ここで「思います」と断定を避けたのは、これまで幸い、そういう状況に出会ったことがないので。)

ましてや、アルジェリア移民の子、という彼の置かれた状況は、他国ほどの大きな民族問題を抱えていない我々には、理解できる範囲を大きく超えたsensitiveなものである、ということは容易に想像できます。

スポーツの世界においては、サッカーだけでなくあらゆるスポーツにおいて、少なからず「口撃」というものは存在します。人によっては、スポーツの醍醐味の一つと考えるかもしれません。しかし、果たしてそうなのでしょうか。そういう考えは、スポーツの一つの側面でしかない「勝負」というものにこだわり過ぎなのではないでしょうか。

今回のこの問題に対してFIFAがどのような対応をするのか注目したいと思います。
by hiroaki_kakinuma | 2006-07-14 07:59