人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日本人の内向き志向

最近ニュースや新聞を見ていると、

・日本人の海外渡航数(主に観光)が減っている
・アメリカに留学する日本人の数が圧倒的に減っている(中国、韓国などの隣国は増えている)
・就職しても海外勤務を望まない人が増えている

などなど、日本人の内向き志向を示すような記事をたくさん見かける。

最近では、ちょっとばっかし格好をつけてグローバルな人間(?)であることをアピールしようとしている自分であるが、何を隠そう、一昔前まで(特に大学生の頃)はこうした典型的な日本人であったと(海外旅行はパッケージツアーで行きたかったですが…)。

経験者である私が考えるに、その原因は結局は「英語力の欠如」ということなんだと思う。

私自身は、高校までは受験英語はある程度の得意科目であったのだが、大学に入ってListeningなどの実践能力問われると見事にそのプライドは打ち砕かれ、「英語なんて・・・、海外なんて・・・」と考えたものである。

日本に来る観光客の一番の不安要素が言語であるように、当然のことながら外に出ようとする日本人も言語(世界共通言語ということで考えると「英語」)が不安なのは当たり前だろう。
英語に自信がないから、海外旅行には行きたくない、留学もしたくない、海外で働きたくもない、となるのだと思う。
私の以前のブログでも書いたが、外国人の友人(質・量ともに)も絶対に英語力に比例する。(海外の友達もできれば、絶対に内向きになることはない。)http://kakkieinny.exblog.jp/4512574/


前置きが長くなったが、何が言いたいかというと、結局日本が世界のグローバル競争の波から取り残されつつある大きな原因は英語教育にあるといっても過言ではない。
こうした指摘は数々の著書のなかでもされており、「教育は国家100年の計だから、時間がかかる」などといわれるが、私はそう悲観する必要はないのではないかと思う。
というのは、英語(この場合は英会話)学習というものは、「きっかけ」さえ与えれば多くの場合は、自ら勉強するようになるからだ。
英会話学校に通い始めた生徒が、外人を見るとしゃべりたくなるのが良い例だ。(もちろん性格にもよりますが)
英語教育で重要なのは、「外人恐怖症」を取り除くことではないかと思う。

ただ、今の教育では絶対にそれは達成できない。なぜなら以下の例に示すように、全く実践的なことを教えないからである。

例えば挨拶の仕方:
学校では絶対に、
A:Hello. How are you?
B:Fine thank you, and you?
非常に多くの日本人がhow are you?聞かれたら、必ずFine thank youと答えなければならないと思っているらしい。(これはウソではありません。)
また、そもそも外人が本当に挨拶代りに必ずhow are you?と聞くことも全く学校では教えない。
(ここまでは私は英会話学校に通っていたから知ってい)
さらに言えば、how are you?の代わりに、
・What's going on?
・What's up?
・What's happening?
・How's it going?
などなどの表現は全く教えてくれない。
もうちょっと言えば、こうした表現の後に男同士であると、buddie, mate, broなどがつくこともあるが、日本人からしたら???もいいところである。

これから本格的に始まる小学校での英語教育、どういう教育要領なのかは知らないが、こうした挨拶くらいはしっかり教えてはどうだろうか。小学生のうちに「外人恐怖症」が解消できれば、少なくとも今ほど内向きになることはないのではないだろうか。(もともと小学生に怖いものなどないかもしれませんが)
by hiroaki_kakinuma | 2010-12-01 23:12